「プラダにいた悪魔」のお仕事
GW初日の事でございます。
突然電話で、イタリアのハイブランドMARNIの6月15日に行われる
ミラノコレクションss20のオファーがありました。
聞けばMARNIのアートディレクターフランチェスコ リッソ氏から直々のお話しとのことで、
ミラノミラノ詐欺を疑いつつもお受け致しました。
あり得ない納期の短さの仕事を気合いで受けてしまったのですが、
中間時点で想定外に右手にダメージが来てしまい、サポーターにシップで、
間に合わなかったらイタリアマフィアにエーゲ海に沈められる悪夢にうなされつつ、
人生で一番忙しい日々をヨレヨレながらやり抜きました。
今回髪を振り乱し、ヒゲもそらず、仕事と仮眠で2週間
完成時には少し痩せてスリムになりました。
基本お洋服のショーなので、僕の作品は小さくてよくわからないですが、
ランウェイ→marniとインスタグラム→動画
あと、Instagramから@MARNIとか#marniss20でもご覧下さいませませ。
このタイトな納期にデザインから原型の制作を完成させたことは、
オファーがあったラッキー以上に、
歳なりの自分の可能性を引き上げられた仕事になりました。
ムジ&ゾーイのブローチ
twitterのご縁でお気に入りいただき、ブローチをオーダーメイクしましたよ。
こちらがご依頼のなかよしムジくんとゾーイくん
いただいたブローチのデザインイメージ画、
「うう、ただモノではない…」
ムジは (シッパーキ、schipperke 、スキッパキー)と言う珍しいワンコとか…
「ウツボ」のブローチがムジくんに似ていたとのことで、
以前に制作したシングルのムジくんブローチ。
こちらがゾーイくん(ブルックリン地域猫)の肖像写真、
「イイ写真だなー」
写真を参考に毛並みを再現、似てるかなー
いよいよコチラは雪で引き籠もりモードです。
ドコでも仕事机
ワークショップイベントのために折りたたみ式簡易彫金机を作ったのでご紹介。
コンパクトサイズながら一応一通りの作業が出来るようになってます。
たたんだ状態、真ん中のL字金具はクランプでテーブルに固定するためのパーツ。
ちなみに普段の彫金机
出張ワークショップにもドコでも仕事机〜
薬石のお話
去年の秋頃netで翡翠の事を調べていた時、たまたま見つけて
「姫川薬石」を知りました。糸魚川は近いので毎年夏には
出かけて行くのですが、昔拾ってきた石の中にも一個混ざってました。
その後又糸魚川に行って石を拾って来ました。netでいろいろ見てみると
姫川薬石は今から6500万年前の溶岩から出来た石とか、
鉱物的には、中生代白亜紀の流紋岩で鉄分の沈殿による縞模様を持つとか、
隕石落下の放射能を含んでいて、放射線量は0.2~0.28μsv/hとか、
微量のラジウムが含まれているから、お風呂に入れると良いらしいとか、
昔は(身分の高い人が)薬として石をせんじて飲んでいたとか、
ホルミシス効果で癌細胞を破壊するので被爆に効くとか効かないとか、
賛否両論飛び交ってる石なのですが、
僕的には模様が綺麗なのと、やはり大昔から薬石とネーミングされてるんで、
それなりのヒーリングストーンと信じて、いくつか作品を制作しました。
そろそろねこやなぎ
木の実採り
家の近くで榛の木(ハンノキ)の実を見つけたので、採ってきました。
同じカバノキ科ハンノキ属の夜叉五倍子(ヤシャブシ)は象牙や骨などを
古美色に染める染料になる実なのですが、実の形がほとんど同じなので
同じ用途で使えるかと思って採ってきました。
左がヤシャブシ右のひとまわり小さい方がハンノキ
今年の紅葉は濃いかも
貝殻加工その2
前回に引き続き、貝殻加工その2です。カメオの材料ではスタンダードな
「マンボウガイ」のカットです。
コンク貝などとも同じく一番外側をけっこう広くカットするのがイイかも。
こんなに大きい貝なのに、良い所はほんの5㎝角くらいしか取れません。
内側をもう1カット、巻き貝は3分割が基本のカットかと。
庭に来ていたカブトムシ。
貝殻加工その1
最近、貝殻を使って何か作ってみたくなったんで、webであちこち探して
いろいろと貝殻を仕入れました。この貝はピンクのキレイなコンク貝。
で、数種類の貝殻のカットや研磨などしばらく公開します。
まず道具は、ディスクグラインダ、保護メガネ、作業手袋もします。
けっこうカットするポイントをあれこれ悩んで、マジックでマーク
ディスク系の工具は当然直線のみのカットです。
ぶれないようにしっかり押さえてカット、ここでマスクも必要だと気がついた。
まわりは白い粉まみれ、これは作業空間がないと出来ません。
おー、巻き貝の中はこんなんなっていたのだ。美しい
何とゴムタイに貝を切り刻みます。
さらにグイーンと、で、このようにバラバラになりました。
ピンクのバラバラ
シビアな注文
つい、うっかり石をお預かりしての注文を受けてしまって、ずいぶん長く悩みつつ、
やっとこさ完成にこぎつけました。今回のクライアントのご要望は(文章まんま)
「ルース2点お送りします、デザインは、シンプルで、石を生かし、つけやすく、
宝飾ぽくなく、上品に、なおかつ、インパクトもある感じ…」で、まったくのおまかせ。
と、言うスゴイ注文。これはキビシイ。さらに価格は出来不出来によるとの事、
もはや何かの修行のような根性がいる仕事でありました。(石割れやすいし)
石が大きいとハイジュエリーな感じ。
ハイジュエリーな花。
サインいろいろ
僕の作品は(ブランドから出している製品以外)すべて自分一人で制作してる一点物なので、
たいていの作品にサインか刻印を入れてあります。以前作品にはサインを
入れていなかったのですが希望される方が多かったので、ここのところサイン入れてます。
それでも今でもsilverの刻印は入れません、エジプトの出土品にも江戸時代の細工にも
金だの銀だの刻印してたりしませんので、僕も入れないことにしました。
サインはリューターで書き入れますがその日の調子でけっこうマチマチかも
サインスペースの狭い場合「一ま」だったりします。
気の入った作品にはgoldの刻印入りプレートを貼ってます。
右はJAP工房(ブランド)製品の刻印、デザインは僕です。
たまに落書きを入れたりするのだ。
そろそろ紅葉も終わりかなー
蝙蝠のトップ
しばらく夜型のペースが続いていたら、蝙蝠デザインのトップの
オーダーを頂きました。御注文では「ゴールデンバットのデザインを
イメージして」との事でしたので、羽にそのニュアンスを取り入れて
制作しました。蝙蝠のデザインは何点か今までも作っていますが
最近は和風な物の方が趣があるように感じます。歳のせいだろか?
田舎暮らしの都会人