Old Story メイキング 3


「妖怪」作品メイキングその3です。


アウトラインをロウ付けします、今回ここまでは
すべて2分ロウ(融点高い)で付けています。

  
のぞいてるオバケの手のパーツは、切り離さずに曲げ摺り合わせ完成させてから
地金から切り離します。・中写真は毛を彫ったところ・3分ロウで手を裏貼りします。


のぞいてるオバケが付きましたが、ここではまだ裏のみの
ロウ付けで、指の部分のロウ付けは後に残します。

  
提灯の銅パーツを貼って・提げパーツも貼り・枝に付く部分3点に小片を貼ります。
今回この提灯パーツのみバランスの関係上原案より小さくしました。

 
提灯とタヌキは5分ロウで裏から一度に貼ります。そして最後に
のぞいてるオバケの指を貼ります、この場合同じ5分ロウですが
細い外側部分なので真ん中のパーツへの影響が少ないのです。・
右写真はすべて着いて酸洗いしたところです。


目玉を留めた後、サインと落書きを入れ硫黄で燻し磨いて
最後にステンレスピンを取り付け、完成です。


山椒の葉っぱは良い香り。

  

2010年07月12日 Posted by 長井一馬 at 20:48Comments(0)O-DA-I メイキング .Making

Old Story メイキング 2


「妖怪」作品メイキングその2です。写真はすべてのパーツがそろった状態
目玉のパーツも前もって作ってあります。

 
切り出したそれぞれのパーツを貼り合わせ・ヤスリ・リューターで成形します。

 
どの順番で付けていくかにけっこう頭使います、溶解温度の違う基本3種類のロウで
すべて付けるようにしています。・右の写真はブローチピンの受け部分のロウ付け。

 
細いパーツは両方の端での温度差が少しあるので順番に付けていけます。・
右写真の下の小さいパーツは完成近くまで地金から切りはなさず成形します。

  
それぞれ金パーツも成形・貼り合わせ・裏にブローチ金具も付けます。


可憐なドクダミの花。 メイキングパート3へ続く







  

2010年07月10日 Posted by 長井一馬 at 23:02Comments(0)O-DA-I メイキング .Making

Old Story メイキング 1


毎回恒例になっているO-DA-ICraft第三回の「妖怪」作品のメイキングです。

 
今回のデザイン画・パーツごとに別けてトレースします。

 
細長いパーツは常に地金の節約のためコンパクトに切り出します。
その後焼きなまし原画に合わせて曲げ戻しヤスリ成形します。

 
木のパーツにテクスチャーを入れて・後ろの枝とサインプレート一緒にロウ付けします。

 
その他のパーツも次々下書きして切り出します。 


渋くて食べられない赤い実、で、メイキング 2に続く



  

2010年07月08日 Posted by 長井一馬 at 20:21Comments(4)O-DA-I メイキング .Making

Mother Nature メイキング 3


Mother Nature メイキングの続きです、今回で完結。

 
本体にサインプレートをロウ付けし、目の覆輪も付けます。ここまでは
同じ2分ロウで付けます。(僕の場合大体2・3・5分の3種類のロウを
基本にしています。複雑な作品の場合でもロウの品位は極力落とさず
2種類のロウを溶かし合わせて中間ロウを作ったりもします。)
*「ロウ」とは銀を接合する銀と真鍮、亜鉛などの合金のことで、
合金の割合による融点差を利用してパーツを付けていくのです。


目の部分に穴を開け、パーツがそれぞれ出来ました。

 
吊り金具を貼る所に浅い溝を掘って、カラゲ線で固定して
頭のパーツと一度にロウ付けします。

 
いよいよ最後に虫をロウ付けしします。どの作品も最後のロウ付けは
溶けたり流れたりの失敗する可能性があるのでシビアな一瞬です。
硫酸で洗ったら気分的にはとりあえず完成。

 
熱軟化樹脂に埋めて石を留めます。今回シトリンから留めてますが
石が割れた場合、はずして石周りをやり直す事もあるので、
本則、割れるおそれがある石から先に留めるのが基本です。
ヘラ掛けした後、毎度同じく硫黄で黒く燻し磨くと完成ー
ちなみに完成作品は右上のFlicrのバナーから見て下さいませ。


季節はずれの雪です、異常気候だよー




  

2010年04月16日 Posted by 長井一馬 at 19:33Comments(0)O-DA-I メイキング .Making

Mother Nature メイキング 2


昨日に引き続きメイキング2です。写真のパーツまで揃った所までは
一部省略です、一番下の線は虫の足になります。

 
虫の触角部分や足などを付けていくのですが、この場合ステンレスの網を
色々曲げて立てかけたりカラゲ線で縫い付けるようにして固定しています。
足部分は3本ずつ2回でロウ付けします、今回の金パーツ部分のロウ付けは
合金融点が高い分、後の作業の際、銀ロウの融点を下げずに作業出来ます。

 
足を貼って、次は背部分を貼りますが、2ヶ所空気抜きのために
切り込みを入れておきます。(忘れると後でバクハツすることアリ)
火であぶると何だか虫を焼いてるみたいです〜

 
最後に足を細く削ったり筋彫りしたり曲げたりします。

 
本体部分を凹ませたり曲げたり削ったり進めていきます。


メイキング3へ続く…


  

2010年04月13日 Posted by 長井一馬 at 19:56Comments(1)O-DA-I メイキング .Making

Mother Nature メイキング 1


先日制作した「Mother Nature」O-DA-Iクラフト作品のメイキングをアップします。

  
ラフデザインです。今回、虫部分は作りながら詰めていくことにしました。
いつものようにまず本体を切り出します。

  
各パーツを揃えていきます、金のパーツの切り出しは、少し糸鋸を細くして
地金の切り屑を節約したりします。この作品でも3種類の地金屑などが
混ざらないように、粉受けやヤスリも各地金専用の物に変えます。
虫パーツに凹みを入れ摺り合わせ、ヤスリとリューターで筋彫り。


メイキング2に続く




  

2010年04月12日 Posted by 長井一馬 at 15:25Comments(0)O-DA-I メイキング .Making

Earth candy メイキング 3


前回に引き続きメイキング 3 です。パーツがすべてそろいました。

 
前回の記事のように2パーツを摺り合わせて、
先に組める所はロウ付けしてしまいます。

 
次は舌のパーツにテクスチャーを入れます。
よく特殊な方法があると思われるのですが、
実際はヘッドルーペを付けて上の針タガネで
間隔が一定になるように押しつけて点描します。

 
まず舌を裏から付けて、その後パーツを合わせ
カラゲ線で止めて一度でロウ付けします。


硫酸で洗い、ロウ付け跡をキレイに削り取ります。

 
その後、石留め→ヘラ掛け→磨き→黒燻し→磨き。最後に
石の座を止めてある線を曲げて座る位置に合わせます。
 気づかないと思いますが、この段階では微妙に顔の形が
違っています、イメージしたより若干カエルっぽかったので
最終的に輪郭に少々手を入れ完成となりました。


いったい何匹いるのでしょう?


 

  

2010年02月23日 Posted by 長井一馬 at 00:44Comments(1)O-DA-I メイキング .Making

Earth candy メイキング2


前回に引き続きメイキング2です。

  
銅のパーツを切り出して・谷折りします(中写真、上の板は谷のカーブを曲げるための
適当な板を削って作ったタガネ・石の覆輪パーツと谷折りしたあと曲げた舌パーツ。

  
キャンディーの金パーツ、この部分だけは金ロウで付けます。・大きい方の石の覆輪・
銅のパーツは服に当たらないように、内側に銀の角線の輪を凸るように付けます。

   
顔の裏パーツ・凹に曲げ・摺り合わせます。

  
トップ金具、まず凹ませて・曲げます、ペン書きしたところに付きます。
平行して目のパーツを貼ります。(溶かした半丸粒を貼って後で削る)


さらに次回に続きます・・・


  

2010年02月17日 Posted by 長井一馬 at 21:16Comments(1)O-DA-I メイキング .Making

Earth candy メイキング1


ここしばらく、twitterとflickrで忙しくて、すっかり
ブログの更新が少なくなっちゃったので。
先日のo-da-iクラフトで作った作品のメイキングを
しばらくアップしようかと思います。

  
初公開のラフスケッチ・次は地金取り手足を閉じて切り出し面積を小さくします。

  
手足を開いて・削ったり・たたき曲げたり・穴開けたり

 
サインプレートと大きい方の石を取り付けるためのしっぽを付けます・右の赤い石


まだまだこっちは冬景色。 次回につづく・・・
  

2010年02月16日 Posted by 長井一馬 at 01:02Comments(1)O-DA-I メイキング .Making